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流浪の行く末

低く重くたれ込めた暗い雲。窓の外の風景は、冷たい小雨で霞んで見える。
室内にいても、うすら寒い梅雨の日。
わたしは、篠つく雨の中から聞こえてくるこどもの声にぎょっとした。
それは、ただならぬ悲惨な叫びなのだ。
「すわ、虐待か?」
これは、捨ておけぬ。とにかく、声の主を探さねば。

ベランダから身を乗り出してみると、
そこには、民家の裏階段の下で身を寄せあうふたりのこどもたち。
そして、裏階段から這い出て、びしょぬれになりながら、
悲痛な声でなきつづける、もうひとりのこどもだった。
手すりに手をかけ、身がよじれんばかりになき叫んでいる。

「こんなところで、こどもたちだけ。どうしたのか?」
そぼ降る雨に濡れたこどもたちは、ブルブルと震えている。
よほど、寒かろう。いったい、親はどうしたのか?
なにかのお仕置きだろうか?

しかし、そこは他家の裏階段。わたしには手も足も出せない。
ああ、暮らしにくい世の中。こんな悲惨なことがあってよいものか?



と、そこへ足音もなく忍び寄る影が……

それは、茶トラの母猫だった。


あ、そうです。
ノラ暮らしの母仔猫のことです。
えへ。

たぶん生後3か月くらいでしょう。仔猫は茶トラ2匹と焦茶1匹。
母猫は、雨に濡れない場所に子供たちを隠して、食事にでも行っていたのかもしれません。お昼寝から目覚めて、お母さんが居ないことに気付いた仔猫たちが、不安に駆られて鳴き始めたのも、無理はありません。待ちわびた母現わるで「ほっ」としたのもつかの間でした。

ここからが大・問・題!!

母猫は、いつものルートでその裏階段に飛び移ろうとします。それは、
1)わたしのマンションの塀の角っこから下向きジャ〜ンプ! 距離約2メートル
2)その民家の勝手口庇に着地〜再び上向きジャ〜ンプ! 距離約1メートル
3)子猫のいる裏階段下に無事着地  なのです。

まずは、母猫は塀の角にうずくまり、お尻を振って態勢を整え、ジャ〜ンプ!
そして、身を乗り出して見守る私の目の前で、ものの見事に転落!!

母猫はいつものルートの、第一関門を突破できないのです。
よく見ると、勝手口庇には何度も滑り落ちたらしい母猫の足跡&滑り跡がついています。
きっと、今日は雨で濡れているせいでしょう。母猫ピンチ!

母猫が姿を現してから、びしょぬれ仔猫の鳴き声はさらに大きくなりました。
「かあさん! 早く来てよ!」
手すりの間からすり抜けて落ちそうなほど、身を乗り出して母猫を呼びます。
わたしは「おまえ、落ちるなよ。危ないから下がっていなさい」と念じました。

転落した母猫が、ふたたび塀の角に姿を現しました。
そしてまた、お尻を振って態勢を整えます。今度は成功するか?
ハラハラしながら見守るわたし、幼気な鳴き声で声援する仔猫。さて、母猫、覚悟を決めて!


あ、あら?


諦めてしまいました。
ふと力を抜くと、悔しそうに振り返りつつ、塀の上を逆の方向に去っていってしまったのです。
「うそぉぉ〜〜ん! 諦めちゃうの?」……呆然とするわたし、そしてより激しく鳴き始める仔猫。

どうなる仔猫たち?? どうした母猫??
(つづく)
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by sally_brown | 2005-06-28 22:52 | いのち | Comments(0)

a warm puppy, knowing who you are, being glad you're you.


by sally_brown(さり)