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続:流浪の行く末

初めての方は、流浪の行く末から、どうぞ。


冷たい雨に濡れながら母を待つ仔猫が泣き叫ぶ、裏階段へのジャンプを諦めてしまった母猫。
ノラ暮らしの猫に、育児放棄なんてあり得るんだろうか? 嘘でしょ? 嘘だよね?
仔猫の悲痛な鳴き声を耳にしながら、わたしも信じられない思いで、母猫の姿を探しました。
しばらくすると、意外といえば意外、当然といえば当然の場所に母猫がやってきました。
それは、裏階段民家の勝手口。
そう、上からジャンプがダメなら、下からだ! って覚悟です。

「ああ、よかった。そりゃあ、なんとしてでもこどものところへ行くよね」
ちょっとほっとして、母猫と仔猫を見守りました。
母猫は、勝手口の回りに積み重なっているゴミ箱や段ボールを足がかりに、やはりまずは勝手口庇へのジャンプを狙います。
仔猫たちも、母猫が帰ってきたのが分かったのか、盛んに鳴いています。
「かあさん、がんばれ!」
一番高い段ボールの上で、身構える母猫。鳴いて声援を送る仔猫。
そして、息を殺して見守るわたし。




意を決して、母猫ジャ〜〜〜〜ンプ!!!!

でも、でも、でも〜〜〜!
ダメだったのです……。
さっきと同じように、母猫は庇の上から滑り落ちてしまいました。
「わぁぁぁ、かあさん!」
つまりは、庇そのものがもう滑ってしまってダメなのです。ああ、無情。

滑り落ちた母猫の姿は、わたしの位置からはもう見えません。
どこへ行ってしまったのでしょうか? 母猫が諦めるはずはないと信じ、ベランダから身を乗り出してキョロキョロと探しました。うちの塀にも、裏階段民家の下にも現れません。
鳴き続けるびしょぬれ仔猫は、細い毛が束になってしまい、余計に細くか弱く見えます。

下ばかり見ていたわたしは、視界の端っこになにやら動くものを感じました。
それは、なんと我がマンションの隣家の塀の上で身構える母猫でした。隣家の塀は我がマンションの塀より2メートルほど高く、ラティスという木製の柵で囲んであります。
わたしは、我が目を疑いました。  「かあさん、まさかそこから???」

そうです。母猫は、そのラティスの上から、仔猫の待つ民家屋上へのジャンプを目指しているのです。その距離約3メートル。いくら身軽な猫とは言え、これを失敗したら負傷しかねません。
下から到達できないなら、上から飛び移ってやる! 母猫の覚悟のほどが伺えます。
これは、まさに猫版マトリックス! 救世主ネオか、はたまたエージェント・スミスか?
驚くわたしをしり目に、母猫は躊躇することなく、仔猫の待つ民家屋上へとジャ〜〜〜〜ンプ!!

そして、そして、見事!!! 屋上へと無事着地!!
「やった! かあさん!! やったぁ」……思わずガッツポーズのわたし。
母猫は目にも止まらぬ早さで裏階段を駆け降り、仔猫たちのもとへと急ぎます。仔猫たちは、盛んに甘えてすり寄ります。ずっとびしょぬれで鳴き続けていた一番のちびは、興奮のあまり、走り回っています。母猫は、それを追いかけて「もう、大丈夫よ」と全身をなめてあげています。
ああ、感動の母子の無事再会です。

夕方近くに、再び様子をのぞくと、裏階段下で母子4匹がまるくなって、眠っている姿。
それは、なにものにも換えがたいしあわせな姿でした。ああ、よかったね。
それにしても、雨降るなか、傘を差してまでベランダから身を乗り出して、およそ30分にもわたるこの一部始終を見ていたわたしも、ずいぶんと閑人ですね。
でも、いいの。しあわせ母子を見られたから。



が!! しかし!! 翌朝、わたしが見たのは、衝撃の無情な現実だったのです。
(まだ、つづく)
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by sally_brown | 2005-06-30 13:12 | いのち | Comments(0)

a warm puppy, knowing who you are, being glad you're you.


by sally_brown(さり)