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ドゥームズデイ・ブック/コニー・ウィリス

ドゥームズデイ・ブック/コニー・ウィリス

またしても怒濤の600頁。14世紀も21世紀もまさに「混沌(カオス)」だ。
とりわけ、21世紀側の混沌ぶりが凄まじい。途中、あまりに支離滅裂な混沌にちょっとうんざり気味だったが、最後の最後にそれも無駄ではなかったと知る。なるほどね、そうきたか。
それにしても、ダンワーシイがあれほどまでにキヴリン回収にやっきになるのが、ちょっと解せない気もする。職務上の責任感だけ? それに、なにもそこまでドシャ降り続きじゃなくてもいい気もする。土地柄なのだろうか? 土地勘がないので、ドシャ降りにする必然性が今ひとつ分からない。
それに比べて、14世紀側の混沌と混乱、恐怖と絶望が強くこころに迫る。中世に生きた人々のほうが、生身の人間として感じられる気がした。
これは、面白可笑しい話ではなく、感動冒険ものでもなく、悲しく無力な物語だ。

しかし、前に読んだ「犬は勘定に入れません」と同様、コミカルな面も存分に楽しめる。お気に入りのフィンチがオロオロする初々しさが笑えた。こんな経験を経て、ああなったのね。
「犬は勘定に入れません」もそうだったが、女性が困難に際してイキナリ強靭な精神力を発揮するのが、面白くもあり頼もしくもあり、また悲壮でもある。キヴリン……彼女の献身と祈りは通じるか?

読了したのち、公共放送で「鳥インフルエンザと戦うWHO女性職員」を取り上げた番組を見た。更に、欧州ではガチョウや猫(!)への感染が広がっているとの報道もあった。
まさしく、他人事ではない。空恐ろしくなった。これは、そのまま今ここにある危機なのだ。

お気に入りは、絶対諦めないメアリ
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by sally_brown | 2006-03-02 19:41 | ほんのきおく | Comments(0)