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カテゴリ:ほんのきおく( 17 )

第三舞台の演出家・鴻上尚史さんが、公演のたびに書いていた「ごあいさつ」をまとめた本です。
「ごあいさつ」は、大学ノートに手書きで書かれていて、それをコピーして客席に一枚ずつ置かれていました。



平成16年(2004年)に出版されてたこの本を知ったのは、うかつにも今年の春先でした。
あわてて、ネットで購入しました。その時点では残り2冊でした。
わたしには、どうしてももう一度読みたい「ごあいさつ」があったのです。


第30回公演『朝日のような夕日をつれて '97』の「ごあいさつ」です。


6年ぶりとなるこの公演。
6年前の第24回公演「朝日のような夕日をつれて '91」も観ていましたが、やはりスーツ姿で並び、オレンジ色をバックに高々と拳を振り上げる彼らは、背中からゾワゾワっとするほど美しかったことを覚えています。

その日は開演ギリギリで滑り込んだため、いつものように座席に置かれている「ごあいさつ」は、自宅に帰ってから読みました。
何故か判らない涙が流れました。何か判らない勇気を貰いました。
それ以来、この大学ノートに手書きで書かれたコピーの「ごあいさつ」をずっと大切に持ち続けていました。
大切にしまい込んでいるだけで、滅多に読みませんでした。
凹んだときや悲しいとき、そんなときにだけ読み返しては、何故か判らない涙を流し、何か判らない勇気を貰いました。







とても悲しく落ち込んでいたある時期、
大切にしまい込んでいた「ごあいさつ」を見つけて読み、
やはり、何故か判らない涙を流しました。
しかし、何か判らない勇気は見いだせませんでした。









わたしは、大切にしていた「ごあいさつ」の紙を捨ててしまいました。










時が経ち、わたしは「ごあいさつ」を捨てたことを激しく後悔しました。
あの日わたしは、自分がなくしたものしか見えていませんでした。
実は手に入れていたものを見失っていたのです。
もう二度とあの「ごあいさつ」で、何故か判らない涙を流し、何か判らない勇気を貰えなくなりました。





この本を手に入れて、真っ先にこの第30回公演『朝日のような夕日をつれて '97』の「ごあいさつ」を読みました。
やはり、何故か判らない涙を流しました。
そして、今度はちゃんと何か判らない勇気を見出せたのです。







鴻上尚史さんの書くころころっとしたかわいらしい手書きではなく、活字になっていることだけが残念です。
あれってちゃんと清書していたのか……この本を読んで初めて知りました。






鴻上さんの文章はどれも、笑わせてくれるようで、絶対泣かせます。
なんか、ずるいような気がします。
やっぱり彼は役者じゃなくて演出家になってよかったんだと、本人に同感しちゃいます。







よろしければ、読んでみてください。
気に入っていただけると、さりも嬉しいです。
ライフログに入れました。サイドバーの下です。

んじゃ





しあわせは、「じゃあ行こうか」「ああ、行こう」と言い、それでも待つこと。

追悼:忌野清志郎さん
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by sally_brown | 2009-06-19 23:03 | ほんのきおく | Comments(0)
ハンニバル・ライジング/トマス・ハリス


読んでしまいました……こないだの記事では「映画を見てから読むのがいい」などとオススメしたのに……嗚呼。
リンク先のレビューでは、かなりケチョンケチョンにいわれてます。むべなるかな。
映画を楽しみにしている人は、ネタバレなので読まない方がいいと思います。

「羊たちの沈黙」から全て読んでいるので、ケジメとして読んでおこうかなという程度の期待度でした。そして、読後感想としては、やはり「羊たちの沈黙」を超えることはできなかった……です。
ここではハンニバル少年のわずかに牧歌的ともいえる日々を垣間みることができます。そして、ハンニバル少年を保護しようとした大人たちの存在さえあります。
それでも彼はレクター博士へと成長してしまいます。そこに、一抹の悲しさを感じます。
ここに登場する「ヒヴィ」たちの方が、ハンニバル少年より、そしてまたレクター博士より、ずっと汚い存在であるように思えるのです。

それにしても、このジャポネスク……苦しいです。作者はリアル日本人にリサーチしたのでしょうか?
「やっぱり外国の人は『日本』をこう見ているんだな」と思えて仕方ありません。
どうしてハンニバル少年の経験に「日本」を組み入れたかったのか? こんな「日本」なら無理して影響させなくてもいいように思えます。登場する日本モチーフが陳腐ですらあります。
どんな感じに映像化されているのか? 想像すると正直ひきます。
でも、映画は観ちゃうと思います。やっぱりケジメかな?
どうにもスッキリしない読後感が残ってしまいました。予想はしてたけど、残念です。

お気に入りは、忠実な僕・ベルント。
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by sally_brown | 2007-04-22 17:52 | ほんのきおく | Comments(0)
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団/J.k.ローリング


言わずと知れたハリー・ポッターシリーズ第5巻。
こないだテレビで「〜〜アズカバンの囚人」を放映していて、既に観たのにやっぱり観てしまい、更にはおともだち家で「〜〜炎のゴブレット」をちょい観してしまいました。
で、この夏公開となる本作って、どんなんだったけ?と再読。

ハリーって、映画で描かれているよりずっと癇癪持ちです。この巻では、ある事情によりますます苛立ちを募らせています。やたらにロンやハーマイオニーに八つ当たり。ちょっとハーマイオニーたちが可哀想になりました。最後にはダンブルドア先生に対して癇癪を爆発させます。ダンブルドア先生もちょっとどうか?と思うけど、ハリー、それはないんじゃない?

蘇ったヴォルデモートに知らず知らず操られてしまうハリー。それを阻止するためにあらゆる手を尽くす不死鳥の騎士団の面々。ホグワーツの生徒たちを巻き込みながら、ヴォルデモートとの対決へと転がるように物語は進みます。この巻から上下巻となり、少々冗長に感じられるのが残念。
騎士団のメンバーやホグワーツ生徒たちのキャラクターがとても面白いので、映画では彼らがちゃんと描かれていればいいな〜と思います。公開が楽しみです。

無類の脇役好きとしては、これまでのシリーズでのお気に入りがいっぱいです。
興奮しがちなチビふくろうのピッグウィジョン。
彼なりに一生懸命な屋敷しもべのドビー。
伝説のいたずらを仕掛ける双子のフレッド&ジョージ・ウィーズリー。
こっそりお茶目なマクゴナガル先生。
いっつもぼーーとしている達観少女のルーナ・ラグウッド。
そして、今回わたしを泣かせる男気を見せるのは……「わだじじゃだみだ!」

お気に入りは、意外と勇敢! ネビル・ロングボトム。
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by sally_brown | 2007-04-16 15:16 | ほんのきおく | Comments(0)
ウィンディ・ストリート/サラ・パレツキー


ようやく読みました。シカゴが舞台であるV.I.ウォーショースキー探偵シリーズです。
彼女のエネルギーについていけなくなって、しばらく遠ざかっておりました。
この「ウェンディ・ストリート」で、久しぶりにヴィクのパワフルさをもらえた気がします。
頼まれたらイヤと言えず、シブシブながらも寂びれゆく故郷の町に舞い戻るヴィク。そこで、頼まれてもいないのにどうしても「おかしなこと」を見過ごせずに、ついつい首を突っ込んでしまって、ズタボロにされちゃいます。それでも、権力をかさにきる人間に屈しないヴィクが頼もしく、一気に読みました。

この本の前の「ブラック・リスト」は、9.11をきっかけとした政府機関による個人情報利用の恐ろしさを取り上げた、社会派ドラマでした。
その前の「ビター・メモリー」では、ホロコーストを生き延びた女医・ロティの半生が語られますが、仲良しだったヴィクとロティがずっと言い争いをしていることが気になりました。

ここへきて、ようやくヴィクらしい活躍と気概を感じられて、ホッとしました。
これからも、弱音を吐きながら、口煩い隣人に悩ませられながら、筋の通った結末を期待しています。

お気に入りは、ちょっとかわいく思えてきたミスタ・コントレーラス。
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by sally_brown | 2007-03-31 20:43 | ほんのきおく | Comments(0)
久しぶりにライフログをチェックしてみたら、なんと!!! Macでもちゃ〜〜〜んと機能してくれるようになっていました。
へ? いつから?
以前トライしたときは、真っ白けのポップアップ画面がぴょこんと出てくるだけで、どうにもならなかったので、すっかり諦めていました。

という訳で、ライフログを表示にしてみました。
でも、ずっと諦めていたので、全然登録されていません。
と、とりあえず、一番最近読んだ本を……。




「アルテミス・ファウルー妖精の身代金」オーエン・コルファー
本来読みたい本がなかったため、間に合わせに借りたのですが、なかなか意外な展開でした。
悪の天才少年(ってヤな奴だな〜)と妖精たちの攻防戦です。アイルランドの作家らしく、妖精たちが生き生きと活躍します。ただし、フワフワと儚げな妖精を想像してたら、思いっきり裏切られます。たくましくて、口げんかもしちゃう、そんな意外な妖精たちの暮らしがなんとも可笑しくて素敵です。
3部作らしいので、全作読破を目指します。

お気に入りは、でっかい忠臣バトラー。
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by sally_brown | 2007-03-20 12:33 | ほんのきおく | Comments(0)

ダ・ヴィンチ・コード

宗教関連本に滅法目がないわたしとしては、わかっちゃいても読まずにおれないのでした。



率直な感想としては……食い足りない。
館長の名前がソニエールときたら、当然そっち(レンヌ=ル=シャトー)との関係を想像していたので、途中で関係ないと気付いて頭の切り替えが必要でした。
最後の晩餐〜〜聖杯〜〜シオン修道会〜〜テンプル騎士団〜〜マグダラのマリア。
謎解きをたどる道行きは、非常にスリリングで面白いと思います。
(あ、モナリザはあんまり謎そのものとは関係ありませんでした)

欲を言えば、最後の晩餐の「いないはずの女性」に加えて、隣にいるヨセフの左下/ナイフを持つ謎の手も、解読してほしかったかな。「いないはずの女性」をずらしたら、この謎の手もずれていくのかもしれないし……。
イエスの右(向かって右、イエスの左隣)の使徒が大仰に両手を広げて驚いているけど、いったい何を見て驚いているのか? ずっと前から、その視線の先が気になっていたのです。
もしかしてこの視線の先に、ナイフを持つ謎の手をずらしてみるって方法は?? とかね。
1)いないはずの女性
2)慣例に反してテーブルの向こう側(皆と一緒)に座れているイスカリオテのユダ
3)ナイフを持つ謎の手
4)なにかを掴もうとしているかのように、妙に力の入ったイエスの右手
5)同じく掴み掛かるかのようなイスカリオテのユダの左手
このあたりが気になるパーツなのです。

ともあれ、キリスト教2000年の謎は、解明されないほうがしあわせかも知れません。
聖書にあるイエスの逸話でわたしの好きなもの。
『罪なき者のみ、石を持て』……この精神を忘れずに生きたいと思うのです。


お気に入りは、ジャン・レノはまり役/牡牛のベズ・ファーシュ警部。





併読をオススメ
「イエスの墓」 リチャード・アンドルーズ+ポール・シェレンバーガー著
「死海文書の謎を解く」ロバート・フェザー著
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by sally_brown | 2006-06-01 17:53 | ほんのきおく | Comments(0)
渚にてー人類最後の日ー/ネビル・シュート


ここんとこ、バタバタバタバタしておりまして……ネタはあるのですが、更新できてしぇん。
というわけでつなぎに、ちょっと前に読了して書いてあった読書感想文をば。

1957年に出版され、和訳は1965年に文庫初版が出ている。それほど昔の作品とは思えないほど、真に迫った人類最後の日々を綴っている。そう、あくまで人類最後の日であって、イコール地球最後の日ではない。これに気付いた時、人類の驕りを見る気がするのである。
ストーリーはごくごく平坦に進む。水爆とコバルト爆弾によって、ごく短期間で収束する第3時世界大戦。沈黙する地球北半球とは対照的に、明るい太陽と輝く海に抱かれるオーストラリア。音もなく忍び寄り、やがて確実に訪れる人類最後の日を待つ人々の暮らしを、激する感情もなく、涙する感傷もなく、淡々と描き出している。だが、そこには静かに流れる諦観が読み取れるのである。
ここには、子供が登場しない。大人たちが諦めのなかで、日々を送るのである。唯一、自己主張できない赤ちゃんが登場するが、それは両親のこころを映し出す鏡にしか過ぎない。
これは、大人のための寓話である。
こんなことはあり得ないと思いたいが、これこそあり得る事態なのかもしれないのだ。

お気に入りは、毅然たる最期を選んだジョン・オズボーンの母親。
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by sally_brown | 2006-04-13 00:08 | ほんのきおく | Comments(0)
a0019386_13251584.jpgリング・ワールドの玉座/ラリイ・ニーヴン

なんとも壮大かつ破天荒なサイエンスファンタジーである。
この前編「リング・ワールド」「リング・ワールドふたたび」を読んだのがかなり前だったので、独特の世界観に慣れるまで、しばし時間がかかってしまった。
中心に太陽を抱き、自転することで重力を得ている、宇宙に浮かぶ高度文明の構造物“リング・ワールド”ーー地球の300万倍もの面積を持つこの世界には、さまざまな異種族が群雄割拠している。

第3部となる「玉座」では、異性を誘惑する香りを放つヴァンパイアたちとの、果てしない戦いが描かれている。そこへ、出身族の保護だけを使命とするプロテクターが絡み、ストーリーは思わぬ方向へと収束していくのだ。なかなかどうして一筋縄ではいかないニーヴンの伏線が興味深い。
それにしても、この世界の人(?)のネーミングには、いつもながら感心させられる。
カワレスクセンジャジョク、ハーカビーパロリン、ヴァラヴァージリン、ルーバラブル……覚えてしまった自分が恐いくらいである。
異種属たちのネーミングも素晴らしいセンス。<機械人種>マシン・ピープル、<屍肉食い>グール、<球体人種>ボール・ピープル、<赤い牧人>レッド・ハーダーなどなど。
彼等の姿形は読む人の想像次第だ。

ファンタジー小説は、サイエンスものも魔法ものも総じて、実人生の裏返しであるといえる。価値観の異なるもの同士が如何に共存するか、また如何に相手を読み対処するか、そしてなによりもアイデンティティの発見につながるのである。
この「リング・ワールド」も然り、大好きなシリーズ「魔法の国ザンス」や「ランドオーヴァー」も同様である。混沌に思える世界に一定の秩序を見いだした時、そこに存在しうる自分のアイデンティティが確立されるのである。

もう一度、最初から「リング・ワールド」にどっぷり浸かってみるのも一興かもしれない。

お気に入りは、非常識なほど大胆な最強の臆病者、パペッティア人のネサス。
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by sally_brown | 2006-03-25 13:26 | ほんのきおく | Comments(0)
ドゥームズデイ・ブック/コニー・ウィリス

またしても怒濤の600頁。14世紀も21世紀もまさに「混沌(カオス)」だ。
とりわけ、21世紀側の混沌ぶりが凄まじい。途中、あまりに支離滅裂な混沌にちょっとうんざり気味だったが、最後の最後にそれも無駄ではなかったと知る。なるほどね、そうきたか。
それにしても、ダンワーシイがあれほどまでにキヴリン回収にやっきになるのが、ちょっと解せない気もする。職務上の責任感だけ? それに、なにもそこまでドシャ降り続きじゃなくてもいい気もする。土地柄なのだろうか? 土地勘がないので、ドシャ降りにする必然性が今ひとつ分からない。
それに比べて、14世紀側の混沌と混乱、恐怖と絶望が強くこころに迫る。中世に生きた人々のほうが、生身の人間として感じられる気がした。
これは、面白可笑しい話ではなく、感動冒険ものでもなく、悲しく無力な物語だ。

しかし、前に読んだ「犬は勘定に入れません」と同様、コミカルな面も存分に楽しめる。お気に入りのフィンチがオロオロする初々しさが笑えた。こんな経験を経て、ああなったのね。
「犬は勘定に入れません」もそうだったが、女性が困難に際してイキナリ強靭な精神力を発揮するのが、面白くもあり頼もしくもあり、また悲壮でもある。キヴリン……彼女の献身と祈りは通じるか?

読了したのち、公共放送で「鳥インフルエンザと戦うWHO女性職員」を取り上げた番組を見た。更に、欧州ではガチョウや猫(!)への感染が広がっているとの報道もあった。
まさしく、他人事ではない。空恐ろしくなった。これは、そのまま今ここにある危機なのだ。

お気に入りは、絶対諦めないメアリ
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by sally_brown | 2006-03-02 19:41 | ほんのきおく | Comments(0)
a0019386_1222138.jpg犬は勘定に入れません...あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎/コニー・ウィリス

図書館で書籍名借りしました。「犬は勘定に入れません」ってなに?? と思ったので……。それに、表紙のイラストがかわいらしく、ずっしり重く読みごたえがありそうだとも思ったのです。
帰宅してから、ついこのあいだ再読したばかりの「航路(上下)」 と同じ著者だということに気が付きました。んん? ということは、SFものか??
読みはじめたら、もう止まらない!! ジェットコースター小説でした。久し振りに「読み終わりたくない。でも、先が知りたい」というジレンマに陥りました。
21世紀と19世紀を行ったり来たりしながら、思いがけず科されたある使命を果たすべく奔走する主人公:ネッド。彼のちょっとオトボケ&トンマぶりが笑えます。
レディ&ジェントルマンなウ゛ィクトリア期のしきたりや会話にも、ユーモアが溢れています。
どちらの時代も、登場するキャラクターが際立っていて、面白いのです。
ズレにズレたタイム・ラグの末に、2678年に何が起きるのか?? 知りたい気がします。

読み終わってから、問題の「破壊不能」と評されている主教の鳥株が実存するなら、見てみたいと思い、ネットで探したが見つからず。う〜〜ん、実在するのでしょうか?
ベタすぎるけど、トム・ハンクス&メグ・ライアンあたりで映画化したら面白いと思いました。

お気に入りは、ハマり過ぎ(!)のフィンチ。
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by sally_brown | 2006-02-20 12:47 | ほんのきおく | Comments(0)

a warm puppy, knowing who you are, being glad you're you.


by sally_brown(さり)