ハンニバル・ライジング/トマス・ハリス
読んでしまいました……こないだの記事では「映画を見てから読むのがいい」などとオススメしたのに……嗚呼。
リンク先のレビューでは、かなりケチョンケチョンにいわれてます。むべなるかな。
映画を楽しみにしている人は、ネタバレなので読まない方がいいと思います。
「羊たちの沈黙」から全て読んでいるので、ケジメとして読んでおこうかなという程度の期待度でした。そして、読後感想としては、やはり「羊たちの沈黙」を超えることはできなかった……です。
ここではハンニバル少年のわずかに牧歌的ともいえる日々を垣間みることができます。そして、ハンニバル少年を保護しようとした大人たちの存在さえあります。
それでも彼はレクター博士へと成長してしまいます。そこに、一抹の悲しさを感じます。
ここに登場する「ヒヴィ」たちの方が、ハンニバル少年より、そしてまたレクター博士より、ずっと汚い存在であるように思えるのです。
それにしても、このジャポネスク……苦しいです。作者はリアル日本人にリサーチしたのでしょうか?
「やっぱり外国の人は『日本』をこう見ているんだな」と思えて仕方ありません。
どうしてハンニバル少年の経験に「日本」を組み入れたかったのか? こんな「日本」なら無理して影響させなくてもいいように思えます。登場する日本モチーフが陳腐ですらあります。
どんな感じに映像化されているのか? 想像すると正直ひきます。
でも、映画は観ちゃうと思います。やっぱりケジメかな?
どうにもスッキリしない読後感が残ってしまいました。予想はしてたけど、残念です。
お気に入りは、忠実な僕・ベルント。